スキルの習得方法

クリエイティブ系の会社で働くには、あらかじめスキルを持っていることが必要になります。『どの程度のスキルが必要か』については、年齢やこれまでの経験、応募職種によって異なりますが、基本的に一つの作品(Webサイトやチラシ、Webサイトのシステム)を自分で完結させられることが求められると思います。
それでは、具体的にどうやってスキルを身につけるかですが、いくつか方法があるので、それらを紹介していきます。
独学
メリット
- すぐ始められる
- 書店に行けば、教材は入手しやすい
- 自分のペースで進められる
独学のメリットは、やはり簡単に始められる点です。Amazonでも大きめの書店でも、さまざまな書籍があり、それらを利用すれば入門から基本のテクニックまできちんと習得できると思います。また、自分のペースで学習を進められるので、特定の箇所のみ、じっくりと取り組むこともできます。
デメリット
- モチベーションの維持が難しい
- 環境を自分で用意しなければならない
- わからないときに、誰かに聞ける環境ではない
- 応用的なスキルを身につけにくい
- 就活で相談する人がいない
一方、独学のデメリットは、一人での学習なのでモチベーションの維持が難しいことです。一緒に学習している人がいれば、成果物を見せ合ったり、他の人の作品を見て自分のモチベーションアップにもつながりますが、一人だとどうしても自分の視点で作品を判断してしまいます。そして、制作環境も自分で用意する必要があるので、それなりの出費が必要になったり、制作環境が整えられず、そこでギブアップしてしまう場合もあります。
また、書籍で基本的なスキルを身につけられますが、どうしても現場ならではの知識というか、応用的な技術を身に付ける機会が乏しいです。
そして、就活を行う際にも、他の人からのアドバイスを受けずらいので、応募先の選択やポートフォリオの作成などで苦労するかもしれません。
学校(専門学校、大学)
メリット
- 環境が揃っている
- 就職面でのサポートがある
- 実際に働いている人が講師を担当する
大学や専門学校では、制作の環境が一通り揃っているので、ソフトなども最新のものが使えますし、学校によっては土日や24時間使用できる場合もあります。また、就活に関しても、就職課のような場所で就職活動のサポートやアドバイスなども受けることができます。
授業を担当する講師も、実際の現場で働いている人が担当する場合が多いので、色々な裏話を聞けたり、現場で使われているテクニックを知ることもできます。
デメリット
- 費用がかかる
- 人数が多いクラスだと、個人のスキルに沿った指導を受けづらい
一方、デメリットですが、大学や美大、専門学校に通った場合、それなりの費用がかかります。仮に美大だと、学費や生活費の他に、制作のための画材費用もかかるので、数百万単位の出費となります。
また、こういった学校では生徒数が多くなるので、一斉に集めて行う講義のような授業では、個人のスキルにあった指導がしづらい点もあります。
アルバイト、インターン
メリット
- 実際の制作現場での作業なので、制作スキルがつきやすい
- 金額は少ないかもしれないが、収入を得られる
- 就職活動で、実際の制作実績としてアピールできる
簡単な作業を担当するスタッフをアルバイトとして雇ったり、学生をインターンとして受け入れている制作会社もあります。やはり、実際の制作会社で働くことが出来れば、教科書だけではない、実践的なスキルを身につけられますし、実際に働いているスタッフの働き方などを見るだけでも、勉強になります。
また、インターンの場合は無報酬かもしれませんが、アルバイトで働くことができれば、少ないとはいえ収入を得られるのは非常にありがたいです。
その他に、事前に会社への確認が必要ですが、就活の際に、自分が携わったサイトを制作実績としてアピールすれば、他の面接者よりも優位に立つことができます。
デメリット
- 行っている会社の絶対数が少ない
- 制作会社が求めるスキルがないと、採用されないかもしれない
デメリットとしては、まず、インターンの受入を行っている会社が、それほど多くない可能性があります。首都圏は別かもしれませんが、その他の地域では、あったとしてもその県に数社かもしれません。また、制作アシスタントとしてアルバイトを募集している会社は多くありますが、アシスタント業務であっても、全くスキルがないと採用されません。応募するにしても、ある程度のスキルは必要となります。
オンラインスクール
メリット
- 自分の進捗に合わせて学習できる
- 自宅で受講が可能
- 大学や専門学校よりは、費用がかからない
デザインやプログラムを学べるオンラインスクールがいくつかありますが、自宅で受講ができ、自分のペースで学習を進められるのがメリットです。例えば、地方在住の方がオンラインで学習し、スキルを習得してから首都圏に引っ越す、という方法もありだと思います。特に、今の仕事を続けながらスキルを学びたい場合は、オンラインスクールは有力な選択肢となります。
また、ある程度の費用はかかるのですが、大学や専門学校ほどの費用はかからないのもメリットとなります。
デメリット
- モチベーションの維持が必要
一方、デメリットですが、独学と同じくオンラインとはいえ一人での学習となるので、モチベーションの維持が必要となります。大学や専門学校なら、他の学生もいますし、課題をこなさなければ留年ということもあります。一方、オンラインの場合は、そういった強制退校もないので、しっかりと習得に向けて頑張るという気持ちがないと、ただ続けてしまうだけになります。
職業訓練
メリット
- 基本的に無料で受講できる
- 条件によっては、通っている間に給付金が支給される
ハローワークが開催している職業訓練でも、デザインやプログラムの訓練があります。テキスト代は負担する必要がありますが、基本的に無料で受講することができます。
また、個々の条件によりますが、訓練に通っている間、10万円の給付金が支給される場合もあります。
デメリット
- 求職中の人しか受講できない
- 期間が定まっており、延長はできない
- 受講者が様々なので、望む成果を得られない可能性もある
ただ、職業訓練は求職中でハローワークに登録している人が該当となります。ですので、働きながら通うということは出来ません。また、訓練の期間やカリキュラムも決まっており、例えばこの部分を深く勉強したり、期間を延長して受講することは出来ません。
また、受講者も様々なので、他の人のスキルに合わせるため、全体的なレベルが低かったり、もしくは高かったりということもあり得ます。