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[書籍レビュー] HTML5&CSS3デザイン 現場の新標準ガイド【第2版】

みなさんにも「この著者の作品は必ず購入する」ということがあると思いますが、自分にとっては、このエビスコムという著者がそれにあたります。そんなエビスコムから2020年10月に新刊が発刊されたので、レビューを行ってみます。
まず、このエビスコムという著者ですが、公式サイトを見ると個人ではなくチームのような形で活動している方々のようです。また、HTMLやCSS、WordPressといったフロントエンド向けの書籍を中心に、著書があります。
そんなエビスコムから2020年10月に発刊されたのが、『HTML5&CSS3デザイン 現場の新標準ガイド【第2版】』です。
HTML5、CSSの辞書的な書籍
体系的に学ぶHTMLとCSSの仕様と実践
【特典付き】HTML5&CSS3デザイン 現場の新標準ガイド【第2版】https://book.mynavi.jp/ec/products/detail/id=117364
フロントエンドエンジニアはじめ、Web制作に関わっている人のためのHTML5/CSS3ガイドブックです。
HTMLとCSSの最新仕様を整理するとともに、主要ブラウザの対応状況など、現時点でどのポイントに留意して制作を進めていけばよいか、現場で必要不可欠な情報を解説しています。
出版社のサイトに書かれているとおり、HTMLとCSSの文法について書かれた書籍です。また、書籍名にデザインとありますが、いわゆるグラフィックデザインについては触れられておらず、コーディング中心の内容です。
出版元のサイトにも、ページをスキャンした画像がいくつかありますが、HTMLやCSSの意味や使い方、中に入る要素などについて細かく書かれており、ブラウザの対応状況もしっかりとまとめられている、参考書というよりは辞書のような書籍になっています。
一例を挙げると、aタグの説明する場合、初級者向けのテキストだと『aタグは、他のページヘ移動するタグで、hrefの中にURLを設定する。「target=”_blank”」と追加入力すると、クリックしたときに新しい画面が開く』くらいの説明ですが、この書籍ではhref属性の説明はもちろん、「data-」属性など応用的な内容まで、細かく触れられています。
また、書籍で紹介されているタグの個数は数えていませんが、ざっと見た感じ、Web制作において必要なタグは、一通り網羅されている気がします。
ただ、この書籍が誰にでもオススメとは言えない部分もあって、このような参考書では、教科書に従って入力し、最終的にひとつのWebサイトを作り上げるというパターンが多いと思います。ですが、この書籍は先ほど述べたように辞書的な作りなので、「タグの意味はわかったが、ページ内のどのような場所で使うのか」という部分に関しては、わかりにくいかもしれません。一応、サンプルサイトのデータはありますが、すでに完成しているサイトのデータなので、段階を踏んで覚えるというよりは、写経に近い形になります。
このようなポイントから、ある程度、Web制作の経験がありステップアップを考えている中級者にとっては、HTML、CSSの理解を深められる書籍だと思いますが、これから学ぶという初級者にとっては、打ってはみたけれど。。。という形で終わりそうなので、他の入門書をまずは体験してみるようオススメします。